さんばし声明文〜歌人がすぐれてときめきたまふ国民的スーパースターになるには〜

 こんにちは、短歌プラットフォーム「さんばし」です。

 〈はじめましての方へ〉(さんばしの活動をご存知の方は次の段落まで飛ばしてください。)

 さんばしは2018年10月に東京大学の学生短歌会、Q短歌会所属の鈴木えてが立ち上げた短歌メディアです。ブログとTwitterで活動しており、同人活動の紹介や若手歌人たちによるリレー企画などを通じて短歌のインディーズ活動[i]を応援しています。詳しくはブログhttps://sanbashi.hatenablog.comをご参照ください。

 

 この声明文にあたって今の短歌市場の問題などを色々考えて書こうと思ったんですが、結局シンプルな答えにたどり着きました。魅力的な歌人が見出されて、みんなの歓声を受ける姿が見たいです。歌人がすぐれてときめきたまふ国民的スターになるような未来をさんばしは見据えています。そのために、さんばしがやることはいくつかあります。

 

1 「儲かる短歌」へ

 歌人が活動を続けていくために、そして持続可能で発展し続ける短歌界にするために、さんばしは「儲かる短歌」を掲げます。商業出版はもちろん、同人活動でも利益が出るくらいに短歌市場を大きく、そして活発にします。そのために、さんばし自身も利益を追求するとともに、さんばしと一緒に活動してくださる方々には相応の報酬をお支払いできるような、そんなロールモデルを模索していきます。

 

2 新しい活動の提案

 近代短歌史以降を概観すると、短歌の活動は結社を基盤とする歌壇が牽引してきました。しかし近年、インターネット環境の広がりとともにそれに収まりきらない活動が増加しています。さんばしはその多様性を推進するとともに、現状すらも疑います。比較的新しい活動場所としては同人、ネットプリント、ネット歌会、SNSなどが挙げられますが、それ以外の活動場所はないのか、もっとおもしろいことはできないのか、常に考えています。短歌の裾野を広げることはより多くの人が短歌に触れ、参入しやすくなること、ひいては短歌人口の増加と1で述べたような持続可能な市場へと繋がるからです。

 

3 短歌のインディーズ活動の応援

 2のような新しい活動が発生する土壌として、短歌のインディーズ活動がとても大切だと考えます。多様性はそのまま多様な可能性です。多くの人がそれぞれの道を模索することで、より多様なアイデアが生まれることが期待できます。また、インディーズの特徴としてフットワークの軽さがあります。それは思いついたアイデアをすぐに実行できる機動力を意味します。このような理由からさんばしは短歌のインディーズ活動を全力で応援しています。ブログ[ii]とTwitter[iii]を通してそのような活動をされている方を紹介し、より多くの人の目に留まるように努めています。

 

 このような目標を通じて最終的にさんばしが目指すのは、冒頭で述べたように、歌人時代の寵児になれる世界です。

 短歌はもっともっとかわいくなれるしかっこよくなれます。渋谷のスクランブル交差点の液晶に短歌が大写しで流れ、若者が競って短歌をSNSに投稿する。愛を短歌でささやき、カラオケで短歌を絶叫する。そんな世界がさんばしには見えています。さんばしはみなさんをそこへ連れて行きます。でもそれは、さんばしを応援してくださるみなさんがさんばしをそこへ連れて行ってくれることでもあるのです。

短歌プラットフォーム「さんばし」代表 鈴木えて

 

[i]短歌雑誌や結社を中心とした伝統的な短歌の場に収まらない活動を指します。同人、SNSネットプリントなどが挙げられますがそれに限定しません。

[ii]https://sanbashi.hatenablog.com

[iii]@sanbashi_tanka