『さんばしvol.1』相互評 [評]菊竹胡乃美さん [作品]石井大成さん
こんにちは、短歌プラットフォーム「さんばし」です。
いよいよさんばしによる同人誌『さんばし vol.1』の発行日、11月24日が迫ってきました!
目次はこちらです。豪華なゲストにご注目ください。なんと80ページにもなってしまいました…!
ゲスト同士の相互評を公開していきます。
今回は菊竹胡乃美さんに、石井大成さんの一首を評していただきました。
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海の近い町の上り坂がつづく 電話の向こうで君は泣いてた
石井大成「夏と静物」
どうして泣いてるんだろう、なにが君を泣かせてるんだろう。理由のわからなさ、泣いている君へ感じる距離、君と主体の心境のギャップ。それを上句の情景がよく表していると感じる。また、連作内で出てくる風景・町中の物たちはみんな静物として存在している感じがした。主体はそれらに囲まれている。そして君もまた静物としてそこに在る。絵画のモチーフのように静かに存在している。主体と君の淡々とした孤立感、周囲に対する淡々としたさびしさ。読み手の胸に砂のように残っていく。
菊竹胡乃美
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『さんばし vol.1』は2019年11月24日の文学フリマ東京(公式サイト)にて発行されます。
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