短歌プラットフォーム「さんばし」同人誌創刊のお知らせ

 短歌プラットフォーム「さんばし」は、短歌というジャンルをバッチバチに強くする同人誌を創刊します。豪華ゲストを迎え、新しい短歌シーンを鋭く分析する全く新しい短歌同人誌です。

 

 〈はじめましての方へ〉(さんばしの活動をご存知の方は次の段落まで飛ばしてください)

 さんばしは2018年10月に東京大学の学生短歌会、Q短歌会所属の鈴木えてが立ち上げた短歌メディアです。ブログとTwitterで活動しており、同人活動の紹介や若手歌人たちによるリレー企画などを通じて短歌のインディーズ活動  [i]を応援しています。詳しくはブログhttps://sanbashi.hatenablog.comをご参照ください

 

 同人誌「さんばしvol.1」を2019年11月24日の文学フリマ東京において発売します。

 

1:内容

○現在の短歌シーンを分析する調査

 

○「新しい短歌シーンの可能性」をテーマとした評論や対談

 

○豪華メンバーによる連作

歌人リレー企画「つがの木」  [ii]で、「今一番推したい歌人」として選ばれているゲストをお迎えします!

有村桔梗:私家版歌集『夢のあとに après un rêve』販売。

淡島うる:立命館大学短歌会所属。

石井大成:九大短歌会とみなと所属、「ひとまる」同人の心優しい歌人。知らない方が自分の歌を見て機関誌を申し込んでくれた。

宇野なずき:『最初からやり直してください』という最高の歌集を販売。

大庭有旗:短歌のポエトリーリーディングソング『世界』発表。短歌×音楽で短歌シーンに新たな風を吹き込もうと目論むオルタナティブ歌人

加賀塔子:「かりん」、早稲田短歌会に所属。

川上まなみ:「塔」「ura」所属。元岡山大学短歌会。

菊竹胡乃美:九大短歌会所属。手書き歌集を販売したり、ブログで短歌を紹介したり。最近はツイキャス配信など。

御殿山みなみ(ひざみろ):短歌連作サークル誌『あみもの』編集発行人。

しま・しましま:「うたの日」出身、ネットプリント「とらたぬきうどんでおなかをふくらます唯一の方法」発行、私家版歌集『しあわせな迷子』販売。

瀬田光:立命館大学短歌会所属。

ナタカ:「あみもの」や「うたつかい」に参加。私家版歌集『ドラマ』販売。

なべとびすこ:短歌のwebマガジン「TANKANESS」発起人。短歌のカードゲーム制作やワークショップの開催。

nu_ko:Twitter、ネット歌会を中心に活動。原平和名義のこともある。

のつちえこ「かりん」所属、「福岡歌会(仮)」、「ajiro歌会」に参加、「Discord歌会」を主催。

村上航:岡山大学短歌会所属。歌会ピオーネにもよく参加。

(敬称略)(ゲストは予定)

 

以上3つの特集をお届けする予定です。

 

2:テーマ 現在の短歌の場についての分析が必要です

 現在インターネットを中心に、既存の短歌シーン、すなわち短歌雑誌や結社などから離れた領域に短歌は大きく拡大しています。具体的には同人、ネットプリント、ネット歌会、SNSなどが挙げられますが、それに限りません。しかし、新しい活動の場そのものについての分析は今まであまり行われてきませんでした。ここで現状分析をすることは、今後の短歌界にとって必要なことだと考えています。

 

3:なぜ分析が必要なのか?〜短歌市場の統合に向けて〜

 さんばしは短歌市場の拡大を最重要課題に掲げています[ii]。なぜなら、持続可能な市場、すなわち「儲かる市場」が短歌界の存続と拡大の鍵だからです。現状から外の領域への拡大と並行して、あるいはそれより優先して、短歌市場の統合が必要であるとさんばしは考えます。先述のように現在短歌シーンは歌壇とそれ以外で分裂し、また「それ以外」に当たる新しい短歌シーンの中でも交流が乏しい部分が存在しているように思われます。それを一つにまとめることができたら、つまり、たとえば同じくTwitterで活動しているのにあまり交流がない短歌の場の構成員が、互いに関心を持てば、それぞれの市場は少し広がることになります。このプロセスの積み重ねは、今後の短歌市場が持続可能であるために重要なことです。そのために、まずは現在の短歌界全体の構成を分析し、統合に向けた戦略を練る基礎とします。

 

4:さんばしの野望〜歌人を国民的スーパースターにします〜

 今回は現状さんばしが把握しメインに扱っている「それ以外」のシーン、言い換えるなら「インディーズ活動」に絞った特集を行います。現在の状況がどうなっているのかという判断材料を幅広い層に提供し、さんばしの活動はもちろんのこと、それぞれが新しいアイデアでそれに対応していける基礎を築きます。しかし、さんばしの野望はその程度ではありません。先述の短歌市場の統合はもちろん、短歌が最先端の流行になり、歌人が国民的スーパースターになる世界を作ります。そのためにこの同人は小さな一歩ですが、確実に前進していくための輝かしいスタートにしたいと思っています。

 どうぞ応援をよろしくお願いいたします。

 

短歌プラットフォーム「さんばし」代表 鈴木えて

 

  [i]短歌雑誌や結社を中心とした伝統的な短歌の場に収まらない活動を指します。同人、SNSネットプリントなどが挙げられますがそれに限定しません。

  [ii]歌人が今一番推したい歌人を紹介していくリレー企画。さんばしブログで連載中。